教務主任残酷物語〜生き延びるための100の技法

某私立小学校のセンセイ。コンサル会社→通信で教員免許→私学で教務主任。 説教おじさん。書評や授業論を日刊で配信中。

サラリーマンが教師に転職して気づいた10のこと

こんにちは、桜井です。

 

今日は、サラリーマンが教師に転職して気づいた10のことを話そうと思います。

 

ぜひ、サラリーマンから教師になりたいな、と思ったら読んでみてください。

 

1.学校とは「女」社会である。
2.敵は子どもでも保護者でもなく「同僚」だ
3.解決策よりも一緒に悩むことが大事
4.母親と父親はここまで問題意識が違う
5.管理職が気にするのは、「問題を起こさないか」どうか。
6.勉強会やセミナーで得た知識を披露するのは、危険すぎる。
7.職員会議は「会議」ではない。
8.「第一印象」が全て
9.授業とは謎解き
10.やっぱり教師になってよかった

 

それではまいりましょう。

 

1.学校とは「女」社会である。

 

 

女子の人間関係

女子の人間関係

 

 

この本を読んで100回くらい頷いてしまった。

まさに学校とは女社会。

 

【女】「女の敵は女」とよく言われるように、自分よりも恵まれた女性に嫉妬し、その足を引っ張ろうとしたり、幸せを奪い取ろうとしたりする。
【女】裏表がある。表ではよい顔をしていても裏では陰湿。「それ、かわいいね」などと本人には言いつつ、裏では「ださいよね」などと言ったりする。
 
基本的に表裏があるのが教師だ。決して陰口を言ってはならない。あなたも絶対に裏で陰口を言われるからだ。
 
【女】男性の前で、「かわいい女」「頼りない女」を演じる。
【女】他の女性を差し置いて、自分だけが好かれようとする。
【女】恋人ができると変身する。すべてが恋人優先になり、他の女友達は「無礼」としか思えない態度を取る。
【女】すぐに群れたがる。「群れ」の中では均質を求め、異質なものを排除しようとする。
【女】自分は自分、他人は他人、という見方をすることが苦手。自分とは違う意見やライフスタイルを持つ相手を尊重できず、「自分が否定された」とみなし、そういう人を「敵」ととらえる。
 
【女】感情的に「敵」「味方」を決め、自分をちやほやしてくれる人には限りなく尽くす一方、自分の「敵」に対しては、とことん感情的に攻撃する。その感情的攻撃は多くの場合「正論」という形をとり、主語は「私は」ではなく「普通は」「常識的には」など。
【女】陰口やうわさ話、つまり他人についてのネガティブな話が好き。
 
【女】ストレートに話さず、間接的で曖昧な話し方をして、「ねえ、わかるでしょ」というような態度をとる。そしてわかってもらえないと機嫌を損ねる。
【女】「お母さんぶり」「お姉さんぶり」をする。相手のことは自分が一番よくわかっている、という態度で、悪気はなくても、意見の押し付けをしたり決めつけたりをしたりする。

 

最後の「お母さんぶる」というのは特に顕著だ。

担任の私が一番わかっているという態度を繰り返す。気をつけよう。

 

 

2.敵は子どもでも保護者でもなく「同僚」だ

 

あなたが良い授業をすれば「準備が面倒だからやめてほしい」と言ってくる。

あなたが何か問題を起こせば「あの先生は最初から変だと思っていましたよ」と言われる。

あなたが先に出世すれば「なんであの人が主任なのかね」と言われる。

 

とかく生きづらいのが職員室だ。

 

ぜひ、雑談力を身に着けて普段から和んでいこう。

特に裏で学校を操っているお局さんとは。

 

 

まんがでわかる超一流の雑談力

まんがでわかる超一流の雑談力

 

 

○雑談のポイント

 

→変化に気付こう。ちょっとした変化から、

「あ、よくわかったわね」と相手が話し始める。

 

 

3.解決策よりも一緒に悩むことが大事

 

これが一番大きいかもしれない。

保護者にすぐに解決策を言ってはいけない

一緒に悩むプロセスが大切なのだ。そのプロセスの中で相手はあなたに信頼を寄せる。

 

サラリーマンは数字という目標に向かって効率よく動くことが求められる。

非効率なことは排除されるべきだ。

しかし、子どもたちは三歩進んで二歩下がる。

進行と退化を繰り返す。

 

「最近、全然勉強しないんですよね。先生どうしたらいいですか?」

「そうですね。こうしましょう!」

 

「そんなことはわかってるんだよ。。。」

 

保護者は早急に結論ファーストで意見を言うとカチンと来るのだ。

 

 

 

4.母親と父親はここまで問題意識が違う

 

面談をしていて母親と父親の問題意識の差に驚く。

 

母親は子どもを「弱い存在、近い存在」と考える。

父親は子どもに「強くなってほしい、先のこと(将来どうなるか)」と考える。

 

宿題をやらない。お友達になにかされた。

 

2人の価値観がぶつかる。

ヘタに対応すると、管理職に告げ口される。

 

気をつけよう。そして、複数で対応しよう。

あなた一人では危険だ。

 

 

 

 

5.管理職が気にするのは、「問題を起こさないか」どうか。

 

管理職の関心は、よい学校を作ることではない。

引退後の生活であり、管理職の上からの評価だ。

 

よい授業なんてどうでもいい。

「問題を起こさないか」それだけが関心ごとだ。

 

だから、問題が起きそうなら早めに耳に入れよう。

いきなり炎上すると最悪。

 

「悪い報告ほど早めに言う」はサラリーマンも教師も同じ。

 

 

6.勉強会やセミナーで得た知識を披露するのは、危険すぎる。

 

あなたは勉強熱心。日曜日はセミナーに行った。

「アクティブラーニングをやりたい!」月曜日やってみる。

それが問題だ。

 

もっとしたたかにいこう。

 

管理職が考えるアクティブラーニングとあなたのアクティブラーニングは違ってはいないか?

学年主任と管理職の考えは同じか?

先輩と主任の考えは同じか?

 

あなたの実践は誰かの代弁でなくてはならない。

 

「あなた自身の考えなんていらない」

 

現場の兵隊は司令官の作戦を実行するのみ。

 

それはサラリーマンも教師も変わらない。

 

7.職員会議は「会議」ではない。

 

職員会議は出来レース。職員会議でいきなり提案なんてしたら主任、管理職のメンツが丸つぶれ。

 

絶対に気をつけよう。

先に耳に入れておき、職員会議では、2回目3回目に耳にするという裏工作が必須。

 

そうすればあなたは評価される。

 

8.「第一印象」が全て

 

転職すると周りが査定の目で見る。

 

基本的に通知表をつける教師は査定官だ。

 

「あの先生は期待はずれ」「あの先生は信用ならない。」最初の職員室の評判ですべてが決まる。

 

子どもたちはわかっている。教師同士の政治を。

 

職員室で評価される教師の授業は落ち着く。評価されない教師の授業は荒れる。

これは絶対の法則だ。

 

まずは子どもも大事だけど、職員室で評価されよう。

 

 

「課長」から始める 社内政治の教科書

「課長」から始める 社内政治の教科書

 

 

この本が参考になる。

 

9.授業とは謎解き

 

さて、このブログでも徐々に授業論を語りたい。

 

ざっくり言うと、授業とは謎解き。

 

まずは、子どもたちの頭に「?」を作ろう。

この「?」を解きたい!というモチベーションが授業の根幹。

 

「?」づくりは難しい。教材を知り、子どもを知り、色々なことを知らないと良い「?」は作れない。

 

簡単すぎても、難しすぎても、遠すぎても、近すぎてもダメ。

 

絶妙な「?」を作れるようになるには最低5年かかる。

 

死ぬ気で教材研究をしよう。

 

10.やっぱり教師になってよかった

 

色々書いてきた。

しかし、教師になって心からよかったと思う。

 

「先生の授業は楽しい。来年も再来年もずっと、大人になるまで担任やって」

「先生のおかげで勉強が好きになった」

 

子どもたちの一言で救われる。