教務主任残酷物語〜生き延びるための100の技法

某私立小学校のセンセイ。コンサル会社→通信で教員免許→私学で教務主任。 説教おじさん。書評や授業論を日刊で配信中。

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由

こんにちは、桜井です。

 

先日この本を読みました。

 

多動力 (NewsPicks Book)

多動力 (NewsPicks Book)

 

 

今回のブログでは、教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由を考えていきたいと思います。

 

・あなたはどちらの世界観で生きていますか?

 

世界観A:

教員の仕事が楽しくて仕方ない。

授業に行くのは楽しみ。月曜日が早く来ないかな。まあ、多少トラブルとか保護者のクレームもあるけど、仕事最高!

子どもたちと一緒に奏でる授業こそ生きがい。

みんなが自分をサポートしてくれる。

たくさん運動して、色んな人と出会って、なんて楽しいんだ!

 

世界観B:

また仕事が終わらない。授業の準備なんてする時間ないし。最近肌荒れがすごい。主任のやつら細かすぎ。管理職無能。子どもは全員発達障害なんじゃないか。学級通信とか書くことないし。もうやめたい・・・早く夏休み来ないかな~~~

 

どちらも同じ職員室にいる教員です。

 

世界観Bを持った教員が世界観Aに生まれ変わるには、

『多動力』がヒントになるのではないでしょうか?

 

第1章 一つの仕事をコツコツとやる時代は終わった

三つの肩書をもてばあなたの価値は1万倍になる

あなたの代わりがいる限り、あなたの値段は上がらない

 

 

 

藤原先生の本に詳しいですが、教員こそ「多動」であるべき理由の一つは、

これからを生きる子どもたちが「複業」時代を生きるからです。

 

というわけで

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(1)

→子どもたちは「複業」時代に生きるからこそ、教員も多動でなければならない。

 

第2章 バカ真面目の洗脳を解け

 

重要なのは、たまに手を抜くことである。

 

 

子どもたちと一緒に過ごす教員に必要なのは「遊び」つまり「空白」である。

年間指導計画や週案に縛られて、「これも終わらせなきゃ!」「あれもやらないと!」というモードで子どもたちが学べるわけがない。

 

子どもたちの思考は回り道や寄り道をしながら発達していく。

 

教員側が時にはわざと間違ったり、突っ込ませたりすることが大切だ。

そのために手抜きは必須といえる。

全てを全力でやる必要などないのだ。

 

真面目バカしか知らない中途半端な優等生出身の教員はこの発想が分からない。

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(2)

→教員は手を抜こう。力を抜いて手を抜くからこそ、子どもたちがより多く学べることもある。「Less Is More.」

 

第3章 サルのようにハマり、鳩のように飽きよ

 

余計なことを考えず、子どもが好きなことをとことんまでやらせておけばいい

 

子どもたちには努力することよりも、ハマる感覚を身に付けさせたい。

漢字練習だろうが、計算だろうが、ゲーム化したり、クイズを作ったり、興味関心を持たせるためにこちらが工夫すれば、いくらでも楽しくハメることはできる。

 

真面目バカの教員にはこうした発想が乏しい。

どうしたらハマるのか?を考えてもよいのではないだろうか?

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(3)

→子どもたちの何気ないルーティン(漢字練習や計算プリント)に、子どもたちをハメるために工夫するのが教師の腕の見せ所である。

 

第4章 「自分の時間」を取り戻そう

人生において「やらないこと」を明確にしよう

 

あなたは職員室と家の往復の生活になっていないだろうか?

これからの社会を生きる子どもたちに対峙する私たちが社会を知らずしてよいのだろうか?

 

教員以外の友人が何人いますか?

教員と家族以外の人と1か月間で何人話しましたか?

この1か月で新しい知り合いは何人増えましたか?

 

これらすべてが5名以下なら、危険信号である。

新しい人に出会えば「話が通じない」「緊張」「疲労感」が生まれる。

要は面倒で疲れるのだ。

 

しかし、これらは子どもたちが日々経験していること。

毎日子どもたちは「緊張や疲労感」と戦いながら成長している。

 

私たち教員が「子どもと同じ状態」にいないで果たしてよいのだろうか?

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(4)

→子どもと同じ状態でいるためには新しい友人作りが不可欠。そこでの緊張や疲労感こそ成長のヒント。

 

仕事を選ぶ勇気。嫌な仕事を断る。大丈夫、仕事は逃げない。

 

仕事は断っていいのだ。教員として何が大切か分かっていれば、そもそも無駄な仕事なんてたくさんある。

 

主任になってうれしいことは、メンバーに仕事を任せられること。

自分は自分にしかできないより影響力のある仕事だけを徹底して集中して取組む。

もちろんミスは許されない。

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(5)

→自分にとって大切ではない仕事は断ろう。その勇気が仕事のクオリティを上げる。

 

第5章 自分の分身に働かせる裏技

自分の分身に仕事をさせる技術 「原液」を作れば、寝てる間も分身が勝手に働いてくれる

 

子どもたちにどんどん司会をさせよう。子どもたちをどんどん前に出そう。彼らは自分たちでやるのが大好き。しかし、仕組みは必要。

 

いつまでに、何を、何のために、どう進めるのか?ルールは。

こうしたことを交通整理できれば教室は子どもたちの自治空間になる。

 

話し合いを見ながら、T2として理解に困っている子どもたちのサポートをすればいい。

授業がヘタな先生は黒板の前に張り付いてロクに机間巡視をしない。

私は授業中歩き回る。決して参加しないことを許さない。

その緊張感が子どもたちの思考を働かせるのではないか。

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(6)

→授業の一部を子どもに任せよう。そうすれば授業のクオリティは爆上がりする。

 

なぜ、デキる人は「質問力」が高いのか いい質問ができなければ、いいアイデアや必要な情報は引き出せない。

 

 

職員室ではいったんPCが得意というブランドができると、ひっきりなしにPCのことを聞かれる。おじさま、おばさまベテラン教師はググるということを知らない。

 

たいていのことはググれば出てくる。

 

しかし、検索ワードが思いつかない。

 

これからの子どもたちには質問力を身に付けてほしい。

検索ワードにはセンスが必要なのだ。

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(7)

→分からないことはググる。そこで検索力を高めれば大抵の問題は解決する。

 

99%の会議はいらない。 会議は短く。

 

教員は会議が大好きだ。たいていの会議は根回しで決まっており、話し合いにすらならない。大半は寝ているか他の仕事をしている。

 

子どもたちには話し合いのルールを強制するくせにだ。

 

だから、会議をどうすればなくせるか考える必要がある。

と、いっても主任レベルでないメンバーは会議を減らすことは難しいだろう。

 

少しでも会議を短くするためには、準備が大事。

 

管理職に根回しして、管理職をびっくりさせない。

そしてあらかじめゴールを上と共有した状態で会議に臨もう。

 

たいてい会議が長引く時は、管理職が「聞いてなかった!ビックリした!俺のプライドを傷つけるな!」という時だ。

 

気を付けよう。

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(8)

→会議時間を短縮するために、裏で管理職とつるもう。

 

 

第6章 世界最速仕事術

仕事の速さはリズムで決まる 大量の仕事をこなすために、必要なのは「速度」ではなく「リズム」である

 

 

 

本当に教員は仕事ができない。ブラインドタッチがままならず、誤字脱字だらけ。

ショートカットを覚えず、単語登録もしない。コンサル会社に入ったら8割が1か月持たないだろう。

 

とにかく1秒でも1分でも「どうしたら早くなるか考える!」

 

そして早くなった分の時間を教材研究や子どもとの時間に充てる。

これこそ教員の腕の見せ所。

 

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(9)

→いつだって、1分1秒仕事を早く終える方法を考える。

 

仕事の質は睡眠で決まる よく寝てこそ、超人的なスケジュールをこなすことができる

 

だらだら22時まで職員室にいる教員。これで健康的な生活が成り立つはずがない。

そして結局土日は家でずっと寝ていることになる。

本当に愚かだ。

 

さっさと18時に帰る。家族サービスやジム、そして他の業界の人と会う。

これでこそ教員だ。もちろん教材研究も忘れない。

そして22時にはさっさと寝る。そして5時には起きて超健康。

 

だらだら残るのは何となくなのだ。その何となくをぬけることで教員のレベルが1つ上がる。

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(10)

→とにかく早く帰って寝よう。

 

さよならストレス 本音で生きればストレスは溜まらない

 

 

たいていの教員は学年主任や教務主任の顔色を窺い、校長の悪口を言う。

発想がまるでなっていない。

 

同僚には嫌われていいのだ。トップに好かれていれば。

 

校長が実現したい教員方針を体現する。そして、さっさと帰る。

ちょっと上の中途半端な主任にはいくらだって反抗していい。

トップに好かれていれば。

 

これがわからないと大変なことになる。

結局決定権がある人に好かれるのが仕事なんだ。

 

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(11)

→学年主任に好かれて校長に嫌われる生活から、校長に好かれて学年主任に嫌われる生活に変えよう。

 

最強メンタルの育て方

 

あなたが多動になるための最大のハードルは「他人にどう見られるだろう?」という感情だ。はっきり言おう。誰もあなたには興味がない。好きなように生きて、思いっきり恥をかこう。

 

これこそ多動力を身に付けるべき最大の理由。

 

教員はプライドが高く自分が褒められたいという承認欲求が強すぎる。

だれもあなたのことなんて気にしていない。

 

子どもたちは目の前の堕落と給食の献立が全て。

保護者は自分の子どもだけ可愛い。

誰も教員のことなんて気にしていない。

 

だから、大いに好き勝手やろう!

 

教員こそ『多動力』を身に付けるべき13の理由 その(12)

→誰もあなたのことなんて気にしていない。

 

まず、大切なことは、「自分の時間」を取り戻すこと。「他人の時間」を生かされている限り「多動力」は身につかない。

 

 

とにかく、「他人の時間」を生きている教員が多すぎる。

だから、冒頭の世界観Bになってしまう。

 

 

世界観B:再掲

また仕事が終わらない。授業の準備なんてする時間ないし。最近肌荒れがすごい。主任のやつら細かすぎ。管理職無能。子どもは全員発達障害なんじゃないか。学級通信とか書くことないし。もうやめたい・・・早く夏休み来ないかな~~~

 

 

これでは子どもたちがあなたを魅力的と感じないのだ。

 

ぜひ、多動力を身に付けて、魅力的な教員になろう。

 

おしまい。