教務主任残酷物語〜生き延びるための100の技法

某私立小学校のセンセイ。コンサル会社→通信で教員免許→私学で教務主任。 説教おじさん。書評や授業論を日刊で配信中。

あなたが教師になるべき3つの理由

私は気づいたらコンサルよりも教師の経験の方がだいぶ長くなりました。

 

忙しいからといって手を抜いたり、やめたりするわけにはいかない。もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなくなってしまう。走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。
僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。
『走ることについて語るときに僕の語ること』

正直辞めようと思う日もあります。

 

サイコパス上司、ゆとり新卒教員、クレイジーモンスターペアレント、手に負えない子どもたち。

 

しかし、教員とは本当に良い仕事です。

 

yorozu-do.com

 

こちらの記事にもあるように、やはり全国の先生たちは頑張っているんです。

子どもたちが憧れる教師が現場にはたくさんいます。

 

しかし、教員が世間知らずなのも確かです。それはそうです。

社会に出たことがないのですから。

 

中途半端な優等生でプライドが高く知ったかぶり。

こんな教師が溢れています。

 

あなたは、これから教師を目指すサラリーマンかもしれません。

激務なサラリーマンで安定した教師を目指しているのかもしれません。

子育てをしてみて教師になりたいと思ったお母さんかもしれません。

 

そんな人たちに何度でも言いたいこと。

それは圧倒的に教師という仕事が面白いということです。

 

 

1.授業で味わうカタルシス

2.できなかったことができるようになる感動

3.小学生の生活をすることで健康に

 

この3点に絞ってお話しします。(小学校の話が前提です。)

 

1.授業で味わうカタルシス

 

もちろん最初からカタルシスを味わえるわけではありません。

 

カタルシス
舞台の上の出来事(特に悲劇)を見ることによってひきおこされる情緒の経験が、日ごろ心の中に鬱積(うっせき)している同種の情緒を解放し、それにより快感を得ること。浄化。

 

 

カタルシスのイメージがつかない方はこちらを参照ください。

 

 

桐島、部活やめるってよ
 

 

 

 

最後の高揚感に満ち溢れるシーンですね。

 

5年目を迎えた頃でしょうか。授業のやり方が分かってきたんですね。

それからは、紆余曲折ありますが、1年に何回かはカタルシスを感じられるような授業ができるようになりました。

 

子どもたちの笑顔が輝き、目はキラキラ。

自分1人では到底達成できないような考えを仲間を持てる瞬間があるんです。

 

学ぶって楽しいな。学校ですばらしいな。それからひいてはこう感じるでしょう。

 

「この世界は生きるに値する価値がある」と。

 

毎日地味にコツコツ教材研究を重ね、ありとあらゆる本を読みつくす。

教員系のセミナーだけではなくてビジネスのセミナーも参加してみる。

 

子どもたちはこちらが与えれば与えるほど返してくれます。

とにかく授業ってとっても楽しいんです。

 

しかし、大半の教師は自分の授業を確立できていません。

私からすると8割がインプット不足。スキル不足。それを認めず自分に甘いんです。

 

だから、あなたには自分が研究者となり、すばらしい授業をしていただきたい。

そうすれば必ず子どもたちは返してくれます。

 

仕事の報酬は仕事なんです。

 

2.できなかったことができるようになる感動

 

子どもたちは全力で生きています。

 

親と学校がなくなれば居場所もなく、ひとりでは生きていけません。

その中でもがき苦しんでいます。

彼らは多少のプライドを持っていますが、本当にガラスのハートですぐに傷ついてしまいます。

 

そこを支えるのも教師の大切な仕事。

 

できなかったことができるようになるために補助輪をつけてあげることが大切。

 

課題を与える時はスモールステップ。この分解こそ教師の腕の見せ所です。

課題が適切であれば子どもたちはやる気になって自分から練習します。

 

するとある時できるんです。その瞬間が最高です。

感動です。泣けます。だからやめられません。

 

 

3.小学生の生活をすることで健康に

 

小学生の時間割は健康で過ごすために最適です。

コンサル時代は遅寝・遅起き・酒まみれでした。

 

今は、早寝・早起き・野菜づくしです。

 

一駅分歩きながら英語の勉強をして、毎日1冊は読書、週に2回はジムに行きます。

学校を出るのも6時。誰よりも主任をたくさん掛け持ちし、仕事量も大量にこなします。

コンサル時代に比べれば仕事は定型業務ばかりなので、忙しくはありません。

 

もちろん保護者対応や子どもたちとの交流は最重視しています。

 

全国の先生方は「気まずいから帰れない」「嫌われたくない」という想いが強すぎます。

 

さっさと帰っても出世はできますし、

さっさと帰った方が健康です。

 

何が子どもたちのためになるのか?

私たちの仕事は何なのか?帰れない先生方は一度考えてもらいたいです。

 

というわけでまとめ。

 

 

あなたが教師になるべき3つの理由

 

1.授業で味わうカタルシス

→授業が最高に楽しいから。

 

2.できなかったことができるようになる感動

→子どもたちの成長に感動できるから。

 

3.小学生の生活をすることで健康に

→小学校の先生になれば健康になれるから。

 

おしまい。